雑誌やインスタなどで綺麗な人たちのご飯が白米でなく、「玄米」を食べているのをよく見かけます。玄米って昔の人たちの食べ物でしょ?そう思う方も多いのではないでしょうか。しかし、綺麗な人たちが玄米を好むのには訳があるようです。それは玄米には綺麗になるためには欠かせない、嬉しい効果がたくさんあるからなのです!今回はそんな玄米について解説していきますね。
玄米とは?
元々は玄米に親しみが深かった訳ではない現代社会。だからこそ、白米と玄米は別の種類の米であると思ってらっしゃる方もいるかもしれませんが、米も玄米も元は同じ。では、米と玄米はどう違うかと言うと、精米の方法。元々米は殻に包まれています。この殻つきの状態の米を籾(もみ)と言います。そして、籾の殻を除去することを籾擦り(もみすり)と言います。このようにして籾摺りした米が玄米です。しかしながら、籾摺りした状態の玄米もぬか層に包まれており、更にぬか層を取り除いたものが精米です。そして精米された米が白米の状態なのです。
白米と玄米の違いは?
玄米と白米では、栄養の成分値が大きく変わってきます。玄米は「完全栄養食」といわれるほどに栄養がが非常に高く、健康食として注目されています。糖質を代謝を助けてくれる『ビタミンB1』は、白米のおよそ5倍。抗酸化作用があり細胞膜を守る働きをしてくれる『ビタミンE』は、白米のおよそ6.5倍。便秘解消や糖尿病なども防いでくれる『食物繊維』は、白米のおよそ7.4倍が含まれています。この結果からも、玄米のままお米を摂取すべき理由がわかります。
玄米の効果は?
*腸内環境が整う
最近テレビなどでも腸内環境の話が出ることがよくあります。健康には腸の中の善玉菌と悪玉菌のバランスが大切と言われていますが現代人は悪玉菌が多くなりすぎ、善玉菌が少なくなっている人が多いと言われています。玄米は豊富な食物繊維で腸を綺麗にしてくれ整腸作用があると言われています。腸の中に溜まった便や悪玉菌を排泄する役割を助けてくれお腹の中を綺麗にしてくれます。
玄米を食べて便通が改善したら次は善玉菌が増えるような食事を心掛けて腸内細菌を増やすようにしましょう。腸内環境が整うと美肌やダイエットにも効果的といわれており美容においては欠かすことができません。腸内環境が改善する食事はオリゴ糖など善玉菌を増やすものを食べること、善玉菌を含む納豆や味噌、発酵食品を食べること、食物繊維をたっぷりと取り腸の中を綺麗にしておくことが大切です。
*中性脂肪を減らす
中性脂肪は、食事で脂質と糖質を摂ると血液中に増え、脂質と糖質を摂り過ぎると血液がドロドロになってしまいます。血液がドロドロになると血流が悪くなり、代謝が落ちて体に脂肪がたまりやすくなるんですね。血液がドロドロにならないようにするには、脂質と糖質を摂るのを控えるのも良いんですが、玄米を食べると血液中の中性脂肪の増加を防ぎ、血液をサラサラにできることが分かっています。
同じ料理を玄米と一緒に食べた方と、白米と一緒に食べた方を比較したときに、白米を食べた方よりも玄米を食べた方のほうが、食後の血液中の中性脂肪の量が少なくなったんだそうです。これは玄米に含まれるビタミンB1の効果で、ビタミンはB1は血液中の脂質や糖質の代謝をエネルギーへ効率よく変える働きがあります。もし、脂っこい料理を食べるときは、玄米も合わせて食べることで脂質や糖質太りを予防することができますね。
*ホルモンバランスの安定
玄米は白米に比べて、ビタミンEがとても豊富に含まれています。つまり、女性特有の多くの悩みを軽減する効果が期待できる栄養素を、白米よりは多く持っているということです。ビタミンEは、もともと不妊治療の研究から発見された栄養素であり、ホルモン分泌を正常な状態に導く効果があるとされています。
そして、ホルモン分泌を正常に導くことによって、生理不順、生理痛、PMS(月経前症候群)、更年期障害などの改善効果があると言われています。もちろん玄米を食べれば即解決ということではありませんが、こういった悩みのある方は普段の食生活に玄米を少し取り入れてみるとよいかもしれません。
*解毒効果
便秘になると、大腸に便が留まる時間が増えて、便に含まれる有毒な物質が身体の中に再吸収されて、体内に留まる有毒物質が増えます。逆に、玄米で便通が良くなれば、有毒物質は速やかに便と共に体外に排出されるだけでなく玄米(糠)の中にはフィチンという物質が含まれていて、この物質には重金属などの有害物質を体外に排出する作用もあります。体内の有毒物質が、玄米を食べることで排出が促進されアトピーや肌荒れの原因物質を少なくしてお肌をキレイにしたり、長期的には有害物質、発がん物質を減少させることで、ガンを始め様々な病気予防にもなります。
注意点は?
玄米にはフィチン酸という物質が含まれています。フィチン酸には体内毒素と結合して体外に排出するデトックスの働きがあり、大腸がんなどの予防に役立つとされています。しかしそれと同時に、身体にとって良いとされる鉄や亜鉛などの微量栄養素とも結合しやすく、これらの栄養素も体外に一緒に排出されてしまいます。普段からしっかり鉄や亜鉛を摂取していれば問題はありませんが、鉄分不足や貧血の方、亜鉛不足で味覚障害を患っている方、妊娠中の方は玄米を日常的に食べることは避けたほうがよさそうです。
また、亜鉛は不足すると細胞の新陳代謝が低下するため、疲れや肌荒れ、抜け毛の原因になることがわかっています。玄米食を続けてその様な症状が出てきたら、あなたの身体には玄米のデトックス効果が強すぎるサインかもしれません。健康ブームで取り上げられた食材などはメリットがたくさんある事は事実です。しかし、いかなる食材も過度な食べ過ぎには注意が必要です。身体に合わないのに無理をして食べ続けるのではなく、適度に取り入れて様子をみましょう。
玄米は白米と違い精製されていません。生産されたままの状態で流通する場合が多く、糠の部分に農薬が残っていることも。農薬に含まれている有害金属は、肌や健康に悪影響を及ぼす危険性があります。ヘルシーな玄米だからと言って、悪い毒素まで摂取しては何の為に食べているのかわからなくなってしまいます。
では、どのような玄米を選べば良いのでしょうか。まず残留農薬の危険性がなく、安心して食べられる「有機JASマーク」の玄米を選ぶのがポイントです。「有機JASマーク」の商品は、化学合成肥料や農薬は使用されていません。ちなみにマークは、農林水産省が定めた品質基準をクリアした有機食品につけられています。スーパーの店頭などに並べてある玄米は、どのような流通経路をたどっているかわかりにくいですよね。もし、どれを選べばいいか迷った時は、「有機JASマーク」つきの玄米を選ぶようにしましょう。
玄米のおいしい炊き方
玄米ダイエットをより楽しく続けるためにも、玄米をおいしく炊くコツを覚えましょう。
・玄米…2合
・水…600ml※
・自然塩…小さじ1/2
※炊飯器の内釜に玄米用のメモリがあればそこに合わせればOKです。
<作り方>
玄米モードで炊くだけです。玄米モードがない場合には、普通に炊きましょう。
*玄米は「研ぐ」というより「洗う」
玄米は白米と同じように研げばOK!…というのは間違いです。玄米は「研ぐ」というよりも「洗う」という感覚が正しいでしょう。ボウルに玄米を入れ、たっぷりの水を注いでください。ボウルの底から救い上げるようにざっと混ぜて、小さなホコリなどを浮き上がらせて捨てていきます。水を替え2~3回繰り返すころには玄米にツヤが出てきますよ♪水は、ミネラルウォーターか、浄水器を通したものが理想です。
*吸水時間は?
夏は2時間、冬は6時間が目安です。よりふっくら炊き上げるならひとつまみ塩を入れて吸水させるのがポイントです。
<まとめ>
白米と玄米は同じようで、全く違う栄養・効果があるようですね。今まで慣れ親しんできた白米ではありますが、同じお米を食べるならまるごと栄養も摂りたいもの。もちろんその分手間はかかりますが、白米では得られない嬉しい効果があるのも玄米を食べるメリットですよね。玄米はボソボソしていて食べにくい・・・というイメージがある方も多いそうですが、玄米は正しい炊き方で炊けば、もっちり美味しくいただくことができますよ。お水の量や給水時間など好みに合わせて変えるなどして、おいしい玄米炊きに興味のある方はぜひ試してみてくださいね。デトックス効果抜群の玄米で身体の中からすっきりしていきましょう。