みなさんオリーブオイルを毎日摂っていますか?オリーブオイルを美容オイルとして使用している方や、お料理によく使う方も多いかと思いますが、便秘改善のために摂取することもおすすめです。頑固な便秘にも効果的なオリーブオイルについて、今日は解説していきます。
目次
オリーブオイルとは?
オリーブオイル(オリーブ油)とは食用油の一つで、名前のとおりオリーブの果実、種子から抽出した植物性油です。他の食用油は種子から油を抽出するのに対し、オリーブオイルは果実から油をとることができます.種子から油を抽出するには、加熱や処理精製が必要となり,その植物本来の風味が失われてしまいます。しかし,オリーブオイルは果実から抽出できるため精製工程を必要とせず、オリーブ本来の風味が備わっています。
オリーブオイルの成分は?
オリーブオイルには血液中の悪玉コレステロールを下げる効果のあるオレイン酸という脂肪酸、抗酸化物質であるポリフェノール類をはじめとしたたくさんの微量成分や、アンチエイジング効果が期待できるビタミンE、βカロテンなど、健康に良いとされる成分が豊富に含まれています。
特に、エクストラバージンオリーブオイルはオリーブの果実を丸ごとしぼっただけの100%天然のジュースなので、他の油脂ではほとんど取り除かれてしまうようなフラボノイド等のフィトケミカルの抗酸化物質もあまり除去されずにしぼり出されており、オリーブの実に含まれるさまざまな成分が溶け込んでいます。オリーブポリフェノールは、現在30種類以上発見されています。その中でも注目されているのが、オレウロペイン、オレオカンタール。研究によって、さまざまな健康効果が明らかになってきています。
オリーブオイルが便秘に効く理由は?
*オレイン酸の働きで腸のぜん動運動が促進される
オリーブオイルはオレイン酸という不飽和脂肪酸の成分が含まれているのですが、このオレイン酸が便秘解消に効果があると言われています。その理由は、オレイン酸が腸まで届くと、腸を刺激してぜん動運動を促進してくれるからです。オレイン酸によって刺激された腸は、どんどん活発に動き、腸の中の便を外に外に押し出してくれるのです。また、オレイン酸には胃酸の分泌を調整する作用があります。胃酸の分泌量が偏ってしまうと、胃腸の消化能力が乱れて便秘を引き起こす可能性が出てくるのです。オリーブオイルはオレイン酸の含有量が他の食材の中でも群を抜いて高い存在です。そのため、オリーブオイルによるオレイン酸の摂取で便秘の原因を解消する働きが見込めるのです。
*便が柔らかくなる
通常、大腸内の便は、大腸によって水分が吸収されます。そのため、大腸内でも滞在が長くなると、便の水分はどんどん吸収され、次第に固くなります。固くなった便は便秘の原因となります。しかし、オリーブオイルを摂取すると、腸に到達したオリーブオイルが便と混ざり合い、水分が吸収されたとしても便に柔らかさが維持できるので、排便しやすい便の硬さになるのです。
*オリーブオイルが潤滑油になる
オリーブオイルには「滑腸作用」と呼ばれる作用があります。滑腸作用とは、便の滑りを高めて腸の中を流れやすくすることです。消化・吸収されにくいオリーブオイルが便まで辿りつけば、便と腸の間を滑りやすくして排便をスムーズにすることができるのです。油は便を滑らせるために、日頃の食生活において欠かせない存在です。ですが、中でもオレイン酸をたっぷり含んでいるオリーブオイルだと、より効率的に便通を促進させられますよ。お腹が張っていて「後は出るだけなのに!」と悩んでいる人は、ぜひオリーブオイルを使って便をスルッと滑らせてみましょう。
便秘に効果的な摂取方法は?
<摂取するタイミング>
*朝食前
便秘の改善にとっていちばん重要なタイミングが朝です。朝は一日の中で大蠕動が活発に起こるタイミングだからです。前述のようにオリーブオイルには腸を刺激し大蠕動を促進する働きがあるのでこのタイミングでオリーブオイルを摂取するのがおすすめです。ちなみに、朝食を食べないのは便秘にとってNGです。腸の運動は朝、胃に食物が入って来ることでスイッチが入ります。朝何も食べない、というのは自分で腸の働きを妨げているようなもの。朝食がどうしても入らないならヨーグルトや野菜スープ・お味噌汁だけでも胃に届けて腸の働きにスイッチを入れてあげましょう。
*夕食前
食事の1時間以上前にオリーブオイルを摂取しておくと満腹中枢を刺激することがわかっています。量は大さじ1杯がおすすめ、食事の1時間以上前に飲んでおくと夕食で食べる量を減らすことができるメリットがあります。私達日本人のメインの食事といえば夕食ですが、夕食をたくさん食べるのは消化器官への負担が大きく便秘にとってもよくありません。そのまま飲むのが苦手な場合はお料理に使ったりサラダ、スープにかけて食べてもOKです。食欲の抑制効果は大きく期待できませんが食べ物と一緒に摂取することでまんべんなくオイルが行き渡るメリットがあります。
<摂取量>
オリーブオイルは便秘の改善効果があることから、「たくさん飲めばたくさん効果が出るのでは」と大量摂取しようとする人がいます。しかし摂り過ぎはもちろんNGです。オリーブオイルにはたっぷり脂質が含まれています。大さじ1杯で約111kcalほどのカロリーを摂取することになりますから、摂り過ぎるとカロリー過多になって太ってしまいます。そのため、オリーブオイルの摂取量は多くても1日に2杯までとしておきましょう。できれば1回の食事につき大さじ1杯として、一度にたくさん摂りすぎないように注意してください。ただし、摂取量が少なすぎるとオリーブオイルの効果が発揮されません。朝食と夕食の2回に分けて、大さじ1杯ずつ摂取するのが理想的です。
オリーブオイルの選び方は?
*選ぶならエクストラバージンオリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルは、バージンオリーブオイルの中でも、IOCの厳しい規格基準を全てクリアした、ごく一部のオイルだけに認められた称号です。
*酸化を防ぐボトルであること
繊細なエクストラバージンオリーブオイルは、蛍光灯の光でも酸化が進んでしまいます。また、最近では軽いプラスチック容器に入った商品もたくさん販売されていますが、ペットボトルは酸素を通しやすく、劣化が進みやすいので要注意です。上質なオイルを選ぶには、光を通しにくい濃い色のボトル、酸素を通さないガラス瓶のものを選ぶようにしましょう。一度開封すると中身が酸素に触れて劣化が早くすすむため、あまり大容量のものよりも、開封してから短期間で使い切れるものを選ぶというのも、品質にこだわるオイル選びのポイントです。
*低温圧搾法で搾られたもの
オリーブは酸化と熱に非常に弱い性質を持っています。そのため、オリーブオイルを絞る過程では、熱を加えて搾ったり空気に触れさせることは絶対にNGです。これを実現させるためには、空気になるべく触れる時間を短くするため、収穫後すぐに搾ることが大切。搾り方も重要で、低温で、かつ圧力をかけてつぶして搾る低温圧搾法(コールドプレス)でなければなりません。※このような非常に手間のかかる製法を行えるのは、自社農場で自社製造しているメーカーのみです。
*酸度が0.8%以下であること
まず、安全なオリーブオイルの種類は「エクストラバージンオリーブオイル」になります。国際基準により、精製がされてない酸度0.8%以下のオリーブオイルがエクストラバージンオリーブオイルとされています。日本にもオリーブオイルに対する基準がありますが、本物のエクストラバージンオリーブオイルは国際基準の方に従っています。酸度は、通常、瓶または商品ページに表示されています。ただし、実際には、いろいろな種類のものをブレンドした偽物や、化学品を使って意図的に酸度を0.8%以下に下げたエクストラバージンの偽物が存在しています。また、日本の基準にエクストラバージンに言及した規定がないことも、偽物が日本の市場に出回る要因になっています。品質のいいエクストラバージンは、酸度が0.3%以下に出来上がっているのでなるべくなら酸度0.3%以下のものを選ぶようにしましょう。
おすすめのオリーブオイルは?
おすすめのオリーブオイルは小豆島オリーブ園の「エキストラ バージンオリーブオイル」です。この農園では、栽培から加工までをすべて自社で行っていて、かなりこだわりのあるオリーブオイル農園です。
オリーブオイルは偽物が多く出回っているため、こういった国内の産地で作られたものであれば安心して購入できますね。もちろん近くのスーパーなどで購入するのも良いのですが、しっかりと見極めて購入するようにしましょう。
<まとめ>
いかがでしたか?オリーブオイルの便秘解消効果は、長年悩んでいる方にもおすすめできる方法です。オリーブオイルの選び方は少し慎重になる必要がありますが、良質なものを選べばとっても身体に良い影響をもたらしてくれる優秀な食品です。便秘解消だけでなく、美容効果も期待出来る「オリーブオイル」をぜひ試してみてくださいね。