生姜と言えば、身体をあたためる食材というイメージがありますよね。この寒い季節にはぴったりの生姜ですが、なんと美容にもダイエットにも嬉しい効果があるようなのです。冷えた身体を温めながら、身体の中から綺麗をつくってくれる「生姜」の美容効果について今日は解説していきます。
生姜とは?
生姜は中国で古くから生薬として利用されてきました。紀元前からすでに漢方薬として使われてきましたし、日本でも神代の時代には伝わっていたようです。古事記にも登場する、最も古いスパイスの一つです。ビタミン類はほとんどなく、栄養価としてはそれほど高くないのですが、優れた薬効が期待できるとされています。生姜は今は調味料の一つですが昔として使われていた為、健康や美容にも効果があるようです。
生姜の美容効果とは?
*ジンゲロールの効果で新陳代謝アップ!
ジンゲロールというのは、生姜に含まれている成分で、抗酸化作用を含んでいます。生の生姜に含まれている辛味成分のことで、体を芯から温める効果があるのです。殺菌作用や免疫細胞を活性化させる作用があり、頭痛や吐き気を抑える効果などもあります。
肌の老化の原因は、活性酸素が作られることで肌が酸化することにあります。抗酸化作用のあるジンゲロールを摂取することによって、酸化するのを防いでくれる働きがあり、老化の原因となる活性酸素を取り除いてくれる働きがあるのです。また、食べ続けることによって免疫力がアップするので、健康にとって良い効果があります。肌の炎症を抑える効果もあるので、ニキビの予防や改善にも効果的です。
*ダイエット効果
生姜にはダイエット効果があると言われていますが、最近の研究によると、脂肪の腸管吸収を阻害させたり、糖質の腸管吸収も阻害させる可能性があるといわれています。マウスを使った実験によると、食後の中性脂肪の上昇を抑制させたり、高脂肪食による肥満を改善させたりする効果があったそうですよ。高カロリー食を食べてしまう時は、生姜なども一緒に摂るようにするとよさそうです。
*肌のターンオーバーを整える効果
肌のターンオーバーとは、一定の周期で肌の細胞が古いものから新しいものへと生まれ変わるシステムのことを言います。20代の頃は、ターンオーバーはだいたい28日周期くらいで新しい細胞へと生まれ変わります。ところが年齢を重ねるにつれてこのターンオーバーの周期は長くなり、古い細胞が肌に残りやすくなってしまうのです。
ターンオーバーは年齢を重ねるとともに乱れがちになるので、そのためシミやシワ、ニキビなどのトラブルも治りにくくなってしまいます。生姜を摂取することで、古い細胞は新しい細胞に押し上げられ、常に新しい細胞へと生まれ変わるのを助けてくれる効果があります。ターンオーバーが整えられると、肌トラブルが改善し、ハリのある美しい肌をキープすることができます。
*シワやシミの予防効果
きれいな肌と若々しい体をキープする働きも生姜にはあります。私たちの肌や体をさびつかせ、老化や病気を引き起こす原因のひとつに活性酸素があります。活性酸素は、紫外線やストレス、大気汚染、喫煙など、さまざまな要因によって作られます。それを除去するのに必要なのが、ビタミンA・C・Eや、野菜や果物に含まれるファイトケミカルと呼ばれる抗酸化物質です。なかでもビタミンEは、若返りビタミンといわれ、抗酸化物質の中でもとくに重要と考えられています。
生姜はこの活性酸素を除去する力が強いことがわかっています。とくにショウガオールの活性酸素除去能力は、ビタミンEの実に3倍もあることがわかりました。ショウガオールは、生姜を加熱することで増える成分です。温めた生姜をとることは、シミやシワを予防し、美肌をキープすることにつながるのです。
生姜の摂り方は?
*生姜紅茶
紅茶のもつ抗酸化作用や、血流改善作用のあるテアフラビンという色素成分がカラダを温めてくれるといわれています。
<生姜紅茶の作り方>
1、生姜をおろす。(ティースプーンに半分ぐらい好みにあわせて)生姜氷をつくっておくと便利。
2、紅茶の中に入れる。
3、そのままでも飲めますが甘味が欲しい場合は蜂蜜か黒糖を少量入れる。
*生姜はちみつ
手軽に作れて日持ちもする、生姜のはちみつ漬けもおすすめです。生姜とともに美肌効果の高いはちみつをプラスすることで、さらに美肌効果を実感できるでしょう。
<生姜のはちみつ漬けの作り方>
1、生姜をスライスする。この時生姜の皮はつけたままにする。
2、殺菌した瓶などの容器を用意し、スライスした生姜とはちみつを入れる。
3、ひたひたになるくらいはちみつを入れたら、冷蔵庫で2日ほど漬ける。
生姜のはちみつ漬けは、そのまま食べても美味しいですが、お湯を注いでドリンクとしても楽しめます。美容はダイエットはもちろん、疲労回復や二日酔いにも効果的です。
*生姜ココア
生姜ココアを作るときにはココアを用意します。ここで注意したいのがココアは砂糖の入っていないピュアココア(純ココア)を用意するということです。ピュアココアは食物繊維も豊富に含まれていますし、ポリフェノールによって善玉菌を増やし腸内環境を整える働きも期待できるからです。ピュアココアが用意できれば生姜ココアは簡単に作ることができます。
<生姜ココアの作り方>
1、お湯にココアを溶く
2、乾燥生姜の粉末を加える
これで完成です。
*ジンジャーエール
<ジンジャーエールの作り方>
・生姜...100g
・はちみつ..100g
・鷹の爪...5切れ
・水.....200g
生姜をスライスして、水とはちみつを鍋に入れ火にかけます。沸騰させないようにゆっくり煮立たせます。10分程煮たら、鷹の爪をいれます。お好みでレモンを入れてください。はちみつを入れることで低GI値なので血糖値を上げることがなく、食事前にもおススメです。保存は要冷蔵で2週間前後にしましょう。
より効果的に摂取するには?
生姜は加熱・乾燥させるのがおすすめです。身体を温めるショウガオールやジンゲロンは加熱や乾燥させることでジンゲロールの一部が変化して出来る成分です。ですから、生のままでは摂れない成分なのです。ショウガオールやジンゲロンは身体を温める効果が高いので、冷え性を改善したいなら生ではなくて加熱した方がいいのです。
料理に使ってもいいですし、手軽に飲むにははちみつと一緒にお湯に入れ、ショウガ湯として飲むのもいいですね。生姜紅茶もダイエットによいと人気です。また、せっかく買った生姜が冷蔵庫で乾燥してしまった、なんてことはありませんか。そんな時は捨てないで入浴剤として使いましょう。乾燥されているので保温効果が高まっています。
<乾燥生姜の作り方>
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使います。乾燥生姜の作り方は、大きく分けて2種類あります。乾燥時間が短く済むのは、蒸してから乾燥させる方法です。生姜を良く洗って汚れや傷んでいる部分を取り除き、皮ごと薄くスライスします。皮には香りや成分がギュッと詰まっているので、かならず皮ごとスライスするようにしましょう。
スライスした生姜を、蒸し器やせいろを使って30分ほど蒸し、ショウガオールの量をアップさせていきます。蒸しあがった生姜はザルなどにあげて粗熱を取り、天日干しで乾燥させます。カラカラに乾いたら乾燥生姜の完成です。夏場なら、1日で充分カラカラに乾きますし、冬場だと乾燥に時間がかかりますが、長くても3日~4日ほど干せば十分カラカラになるでしょう。
蒸すことができない場合は、太陽がしっかり出ている日に薄くスライスした生姜を天日干しにしてカラカラにし、仕上げに弱火のフライパンで水分を飛ばすようにすると良いでしょう。
生姜の摂取量は?
生姜は体に良いのでたくさん取り入れたい食材ですが、いくらでも摂取して良いというものではありません。また生姜の働きが逆効果になってしまうこともあります。生姜入り飲み物を飲むときには生姜を取り入れる際の注意点を意識しておくことが大切です。
まず重要なのは生姜の1日の摂取量を10gまでにすることです。生姜は確かに体に良い食材ですが、刺激が強いので過剰に取り過ぎると胃痛などを引き起こす可能性があります。そのため10gを目安に加減するようにしましょう。1日に5杯の生姜入り飲み物を飲みたいと思ったら、1回分に入れる生姜は2g以内に抑えるようにしてください。
生姜入りドリンクを飲むタイミングは?
生姜入り飲み物を朝飲むと1日の代謝を高めることにつながります。何もせずに1日を過ごすよりも生姜入り飲み物を飲んだ方が代謝が高まりますので、ただ飲むだけで痩せやすい状態を作れるというわけです。また体がぽかぽかした状態を作れますから、冬場の朝に冷え切った手足を温めるのにもおすすめです。
<まとめ>
今の季節にぴったりな生姜の効果、活用方法などお分りいただけましたか?漢方薬でも使われている生姜ですから、その効果は間違いないはず。また、日常でも取り入れやすい食材でもあるので、冬こそ生姜を積極的に取っていきましょう!